翻訳と辞書 |
OV-10 (航空機) : ウィキペディア日本語版 | OV-10 (航空機)[おーぶい10]
OV-10 ブロンコ(OV-10 Bronco)は、アメリカ合衆国のノースアメリカン社が開発したCOIN機。 == 開発経緯 == 1959年にアメリカ海兵隊では、OE-1 バードドッグの後継機として高性能の観測機の開発を決め、また、アメリカ空軍ではA-1 スカイレイダー攻撃機やB-26 インベーダー爆撃機を代替するCOIN機を求めており、さらにアメリカ陸軍でも独自の近接航空支援機を求めていたことから、アメリカ陸・海・空軍では、それぞれ機体の研究を開始したが、1963年9月に三軍共通のCOIN機を共同開発する方向で進められることになり、軽武装偵察航空機(LARA)計画として、アメリカ海兵隊機の調達を管理するアメリカ海軍が所管することになった。10月にはLARA計画の提案要求(RFP)が出され、優れた短距離離着陸(STOL)能力を持ち、最大速度265kt以上、固定武装として7.62mm機銃4挺装備、兵装搭載能力1,088kg、空挺隊員6名または貨物910kgを輸送もしくは空中投下が可能な事が求められた。この要求に対して国内メーカー11社から設計案が提出され、1964年8月の最終審査でノースアメリカン社のNA-300案の採用がアメリカ海軍から発表された。同年10月17日にはYOV-10Aの名称で7機の試作機が発注されている。 YOV-10Aは記録的なスピード開発で進められ、1965年7月16日に試作初号機が初飛行し、試作機7機のうち試作5号機以降は主翼端が延長され、試作7号機ではP&W社製T74 ターボプロップエンジンからギャレット社製T-76 ターボプロップエンジンに換装されている。YOV-10Aの飛行試験では速度性能や高速安定性などが要求値を大きく下回ることが判明し、さらに一度落選したコンベア社が、自社開発したモデル48 チャージャーの比較審査をアメリカ海軍に求めたため飛行試験は長期化した。ノースアメリカン社では、要求値を満たすために主翼をさらに1.79m延長して12.5mとし、エンジンも出力強化型のギャレット社製T-76-G-10/12 ターボプロップエンジンに換装された。また、装甲強化や防漏タンクの改良、エンジンナセルの取り付け位置を15cm外側に移して観測員席への騒音減少を図り、胴体下面の機銃収容ウェポン・スポンソンも下反角を付けるなどの改修が施された。 LARA計画では途中でアメリカ陸軍が、近接航空支援の分野で縄張りを主張していたアメリカ空軍から反対を受けて計画から降りたため三軍共用化は崩れたものの、アメリカ空軍がまず109機を発注、続いてアメリカ海兵隊が76機を発注し、量産初号機は1967年8月6日に初飛行した。量産機にはOV-10Aの制式名称が与えられている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「OV-10 (航空機)」の詳細全文を読む
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|